大会結果

皆さん、大変お疲れ様でした。
大会の結果や様子をアップさせていただきます☆

競技開始

まずは個人総合競技が行われました。かけ算(全選手)とわり算(小学生以下)は回収採点。見取算、開法は交換採点により採点が行われました。昨今の大会では交換採点が主流となっておりますが、回収採点も交えることで表彰式まで結果がわからないドキドキ感が味わえます。最後まで誰が勝ったのかわからない…もしかしたら自分が優勝しちゃってるかも…?と一瞬でも夢を見ることができるのが回収採点の魅力です(笑)。
さぁ、結果はどうなっているのか…?

総合競技4種目(かけ算・わり算・見取算・開法)と種目別競技6種目(かけ暗算・わり暗算・見取暗算・読上暗算・読上算・フラッシュ暗算)の計10種目の上位選手にポイント(1位…10ポイント、2位…6ポイント、3位…4ポイント、4・5位…2ポイント、6~10位…1ポイント)を与えられ、そのポイント数を競う十珠競技のゆくえは…??

個人総合が終わり、すぐに行われたのが種目別競技・かけ暗算。1桁×20桁というこれまでの大会で全く見たことのない問題形式です。今回たくさんの種目別競技が行われましたが、なかでもこのかけ暗算は攻略するのが一番大変だったろうと推察されます。特に低学年の選手にはなかなか難しかったかもしれません。制限時間は3分。

かけ暗算選手権者は19点獲得の計良彩水選手!ちなみに、部門別の小学生以下の優勝を決するため、18点獲得した永井悠聖選手(小6)と井伊俊介選手(小4)による決勝も行われました。決勝はたったの2問で、ほとんど答えは書きっぱなしになるかけ暗算ですが、開始早々、井伊選手のシャーペンの芯が出ていないというケアレスミスが…!1秒にも満たない程のもたつきでしたが、そのミスが響いたか、順調に答えを書き続けていた永井選手が先に挙手し、優勝はそのまま永井選手に。ほんの少しのミスが勝敗を分ける、シビアな世界というのを垣間見た気がします。

決勝ラッシュ

個人総合でも決勝が行われました。高校生以上の部での決勝です。179点という高得点を獲得した、招待選手の大関一誠選手(49歳)と計良彩水選手(高2)。なんと32歳差対決です(笑)。かなり問題難易度の高い決勝でしたが、4分以上にもわたる熱闘の末、大関選手がベテランの貫録を見せ制しました。

さらに団体競技でもまさかの決勝が…。得点は496点で札幌そろばんファクトリーシニアと札幌そろばんファクトリージュニアの対決です。決勝はメンバーの3人がかけ算&わり算担当・見取算担当・開法担当(アンカー)のいずれかとなり、1枚の問題用紙をリレー形式で次の種目担当の人に渡していきます。開法担当の人が最後まで問題を解き終わったら挙手をし、どちらかが挙手した時点で計算終了。4種目得点の高い方の団体が優勝というルールです。

札幌そろばんファクトリージュニアチームが序盤リードする試合展開でしたが、アンカーの開法に入るとシニアチームのエース・計良選手の猛追が…!しかし、結果としては先に挙手をしたジュニアチームが優勝となりました。

種目別競技(読上暗算、わり暗算、読上算)

たくさんの種目別競技があり、選手のみなさんはさぞかし忙しかったことでしょう。かけ暗算が終わるとすぐに読上暗算競技へ。すると、選手席から一人立ち上がり、壇上へ姿を見せる大関一誠選手…なんと選手から種目別の読み手担当へ!つい先ほどまでは個人総合の決勝もしていた大関選手のあまりにも多岐にわたる活躍ぶりに会場はどよめきと笑いに包まれました。

さて、この読上暗算、全日本覇者で優勝候補大本命の久保新選手がいることから、第一問目の5桁~17桁を久保選手が正答できるのか…?と期待が高まる中、始まった桁はあら?14桁??…ごめんなさい、運営側のミスでした(涙)。ただ一人、その14桁も難なく正答した久保選手でしたが、せっかくの17桁挑戦という見せ場を奪ってしまいました。ごめんね。続く第二問目の同じく5桁~14桁で正答したのが、なんとまだ小学校4年生の井伊俊介選手!素晴らしい快挙です。その後も順調に入賞が決まり、4桁~7桁で入賞枠はいっぱいとなりました。 

かけ暗算、読上暗算の表彰を経て、次はわり暗算競技。÷1桁=20桁を3分というこれまた独特な問題構成ですが、回収採点の結果、20点という高得点をたたき出した永井悠聖選手が優勝しました。

読上算競技では、なかなか正答者が出ない緊迫した雰囲気の中、ついに4名同時に正答者が現れました。計良彩水選手、兼松優衣選手、井伊俊介選手、細川結愛選手という実力派の4名です。そして、全日本でも準優勝という実績を持つ計良選手が見事、優勝を勝ち取りました。

種目別競技(見取暗算、フラッシュ暗算)

まだあります、種目別競技…。見取暗算はトップ選手になればなるほどやりにくいと言われる1桁。しかも60口という鬼のような問題です。制限時間3分で何問正答できるのか?個人的には10~12問くらいが優勝ラインか?と予想しておりましたが、優勝者はなんと予想を上回る驚異の14問正答!優勝の酒井聡史選手にお話を伺ってみると、1桁と1桁の間に0を入れ、2問同時にやっているのだとか。さらに細かな工夫を施し、かなり巧妙な(笑)戦略を練っての14問だったようです。すばらしい!

フラッシュ暗算では3桁15口2秒からスタートし、2.1秒で大関一誠選手が正答。かなりハイレベルな争いで、十段レベルとされる3桁15口3秒では一気に8名が正答!入賞枠があっという間に埋まってしまった印象でした。

個人総合選手権者は…

さて、気になる個人総合選手権者。つまり、かけ算・わり算・見取算・開法の4種目合計の一番高かった人はいったい誰なのか。表彰式で名前を呼ばれたのは…

なんと小学6年生の永井悠聖選手でした!得点は180点と優勝するにふさわしい堂々たる得点です。永井選手、おめでとうございます!


十珠競技選手権者は…

この大会ならではの十種…ならぬ十珠の競技。最も多くのポイントを獲得した選手に与えられる「十珠競技選手権者」の称号。

これを勝ち取ったのは計良彩水選手でした!ポイント合計は49ポイントとすべての競技において満遍なく優秀であったことの証です。ちなみに、計良選手はこの大会の開会式で人生初の選手宣誓も務めました。十珠優勝おめでとうございます!

注目すべきは2位に大関選手が食い込んだことです。途中、読み手として読上暗算と読上算には参戦しておらず、ポイントとしてはその2種目は0点であったにもかかわらず、まさかの2位(笑)。おじさん、ちょっとすごすぎます。

おわりに

というわけで長々と書き連ねてしまいましたが、こんな打倒コロナ珠算選手権大会も無事に終えることができました。入場時に検温とアルコール消毒を全員に行っていただき、選手席や観覧席も少し距離を取るなどあらゆる感染対策を行いながらの開催でしたが、いかがだったでしょうか?選手みなさまにとって、この大会が目標となり、技術向上に一役かっていただけたのなら運営側としてもこれ以上ない喜びです。

Withコロナの時代はこの先もまだまだ続くかもしれません。どんな時代であろうとも、選手にとって「大会」は技術を高めるためにもモチベーションを保つためにも非常に重要な役割を担います。今後も選手が輝ける場があることを切に願います。

詳しい成績表はこちらからご覧いただけます。感想やご意見等ございましたら、ぜひなんなりとお寄せください。どうぞよろしくお願いいたします。